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足立区興本地域学習センターの担当者よりコンタクトがあり、5月の23日の土曜日に「ペットから感染する病気とその予防」と言うテーマで話しをする事になった。

動物由来感染症の中で、身近かな物について話しをするつもりではいるが、持ち時間が90分のなかで、どこまで話しが出来るか・・・
これからのシーズンで増えて来るのが「ノミ」「ダニ」などの外部寄生虫症、また痒みを伴って被毛が根本付近で切れて毛が抜けて見える「皮膚糸状菌症」などがあり、それぞれ人に感染し、被害を被ることになる。

最近のペット飼育状況を見た場合、「溺愛」している人々を良く見かける。
以前より「口移し」や「キス」は危険であると言われるが、この場合に危険視される病原体に「パスツレラ」がある。
動物の口腔内に常在し、唾液内などにも含まれる。
口臭のキツい犬では約80%、猫ではほぼ100%存在している。
これが濃厚接触や吸引した場合などに感染が成立してしまう。
国内で出版されている書物には、「死亡例は無い」と記されているが、実際のところ死亡者が発生している。

またこれら以外にもウイルス性感染症の代表的な物に、「狂犬病」がある。
2006年にはフィリッピンで狂犬病罹患犬に咬まれた邦人が無処置のまま帰国し、死亡する事例が2件発生している。
これらの事例は、疾病に対しての知識不足が起こす悲劇であり、国外で咬傷事故に遭遇した場合、日本に帰ってから病院に行くなどと考えていると、タイムオーバーとなるため、ただちに地元の病院を受診していただきたい。

このような悲劇を起こさないためにも、いわゆる『共通感染症』の基礎知識だけは持っていて頂きたいものである。

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