2009.07.23
ミクロの世界体験学習
7月19日の日曜日、NPO先端研の中の教育事業の一つである「ミクロの世界体験学習」を小学生を対象として板橋区立教育科学館で行いました。
前もって会長の勤務先である東京大学より顕微鏡3台を車に積み、当日に現在病院で使用している顕微鏡2台を運び出して開始時間前に会場へ運び込んだ。
会場には参加者一人に一台の割合で、小型の初歩的な顕微鏡が用意されていた。小学2年生から5年生まで、保護者同伴で30名以上の参加者があり、各自が顕微鏡で見てみたい物を持参している。
実験前に、スライドを使って「顕微鏡はなぜ大きく見えるか?」「顕微鏡の使い方」などの話しをした後、僕は「マクロからミクロの世界へ」と言うタイトルで、写真をメインに45枚のスライドを使い、目で見える寄生虫の頭の部分を拡大して捜査電子顕微鏡で見た画像を出し「寄生虫の顔」や、人間の顔の一部分だけの写真を拡大していき、舌の表面~組織写真で「味を感じる細胞」の写真を見せたり、また一つの細胞が分裂して増えて行き一つの組織を作り、それが臓器を作って体を構成して行くという一連の流れをスライドのコマ送り状態で順に見せていると、子供達は非常に興味を持ったようだった。
その後、実験手技を説明し、こちらからは「非病原性真菌」いわゆる環境真菌で、体に入っても病気にはならずに死滅・排泄されていくと言う安全性の高い材料で、サンプルの作成方法、染色方法、顕微鏡へのセットを話し、実際に子供達におこなってもらった。
また臓器のプレパラートを持参して見てもらった。
中には実験室に置いてあった水槽に興味を持った子供がいて、その中の水をスポイトで採取し、スライドガラスに乗せて「これが見てみたい」と持って来た。セットしてあげたら、中にあるアオミドロなどの藻類に混じって「動く物がいる」と喜んでくれた。そうすると「これは何?」と質問攻めにあい、保護者や館内の担当者が困惑する中、近寄って来た子が顕微鏡を覗き込み、その子に説明している光景を見ると、微笑ましい感じがした。
その後、子供達の気に入った標本を顕微鏡にセットして写真を撮り、お土産として手渡したが、これが好評のようだった。
3時間のセミナーは瞬く間に時間が経過して終了時間となったが、帰りがけに1人の子供が話しかけて来て「今度はいつやるの?」「また来たい!」と言ってくれて、疲れが癒された気分を味わった一日だった。
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