足立区獣医師会

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講演


2月28日の木曜日、午後に2時間の時間枠をいただいて、保健所で狂犬病に関する講演をさせて頂きました。
一昨年の11月に報道された、日本人2名がフィリピンでイヌに咬まれて帰国して、狂犬病を発症し、12月に亡くなられたと言う事件がありました。
あれから1年以上が経過し、「喉元を過ぎれば熱さ忘れる」の言葉もあるように、この「熱さ」を忘れないために獣医師会会員、保健所担当職員、医療関係者対象で話しをしました。
狂犬病は「予防できるが、決して治癒させる事の出来ない、発病すれば100%死に至る病気」である事を忘れないで頂きたいと思います。

狂犬病発生国は数多く、WHOのHPで検索されても判る通り、日本の周囲は狂犬病常在国で囲まれています。日本人の旅行者が多く行く国々も同様です。
狂犬病は罹患犬に「咬まれて感染する」との認識が強く、「傷を舐められて感染する」、口の中に傷があった場合などでは「神経組織を食べて感染する」などの経路もあり、注意が必用です。
イヌの症状も「咬みついてくる」ばかりではなく、狂犬病罹患犬の1/4、25%は「麻痺型狂犬病」の症状を見せます。
麻痺型の場合、沈静化し、他の病気のように見えます。この時に飼い主が手を出して咬まれたり傷を舐められたりした時に感染が成立してしまいます。
この場合、「狂犬病のイヌに咬まれた」と言う認識が無いため、処置が遅れて死亡してしまう事も起こるでしょう。

外国に旅行される際には、可愛いからと言って、むやみに動物の頭をなでるなどの行為は避けるべきです。

東京獣医科医院

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